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きゆづきさとこ「棺担ぎのクロ。~懐中旅話~」1巻

きゆづきさとこ「棺担ぎのクロ。~懐中旅話~」1巻

ニジュク「まっくろいひとの」 サンジュ「くろいひとさん」

ニジュク・サンジュ「あなたはだぁれ?」

クロ「…………じゃあ 黒いから 旅人の クロ かな?」

(きゆづきさとこ「棺担ぎのクロ。~懐中旅話~」1巻 p.35より)

芳文社『まんがタイムきらら』にて連載中の4コマ漫画。「クロ」と名乗る,いつも背中に棺桶を担いでいる旅人と,彼女とともに旅をするコウモリのセン。旅の途中で出会った二人の子供,ニジュクとサンジュとともに,旅先で事件に巻き込まれつつも,彼女たちは旅を続ける。その目的は――,という感じの話。

正直,『きらら』での連載時にはあまり面白さが分からなかった自分も,こうして単行本になってまとめて読んだことで面白さが理解できた。で,その面白さが尋常じゃない。読み進めていくごとに話にぐいぐい引き込まれる感じ。こんな感覚を味わったのは,業田良家「自虐の詩」下巻を読んだとき以来。かなりのショック。

1コマの情報量がありえなく多い。セリフもキャラも背景も書/描き込みが尋常じゃない。普段はこういうのは自分は苦手。だけどこの作品では,クロの謎が断片的に語られ,そして明らかになっていくそのストーリーに引き込まれてしっかりと読み込んでしまう。旅先で出会う魅力的なキャラクターの数々も,物語に深みを与えている。

こういうシリアスなストーリーを4コマで描いた作品としては,この作品や「自虐の詩」以外には,小池田マヤ氏が得意とするのかな? 私はつねづね,これらは「4コマ形式じゃなくてもいいじゃん」と思ってたけど,その考えが違うことも「クロ」を読んで分かった。むしろ4コマ形式であることで,作品にかろうじてギャグ漫画としてのの余地が残ること,それによって作品にリズムが生まれることが重要なんだと気づいた。実際この作品中には,シリアスなストーリーの間にギャグが織り交ぜられていて,それがアクセントとなって作品のドラマ性が高められていると思う。

……何かこれ以上書いても嘘くさくなりそうだからやめとこう。しかし久しぶりに心を打たれた作品だった。雑誌連載時にはうまく読み込めなかったキャラの設定もこれでバッチリだし,今後は雑誌でもしっかりと追っていこう。

きゆづき氏は芳文社『まんがタイムきららキャラット』でも「GA」を連載中。とらのあな無料情報誌『とらだよ。』では,その派生作品「GA材置き場」を連載中。現在63号が配布中。また,きゆづき氏は他にも,現在発売中のエンターブレイン『週刊ファミ通』の「ゲームの殿堂」コーナーにて,本人がキャラ作画を務めるゲーム,スティング「ユグドラ・ユニオン」の4コマ漫画を短期連載中。5月第1週発売号まで連載予定の模様。きゆづき氏の活躍には今後も要注目。

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コメント

#87:

  • イーストマン・董卓
  • (URL)
  • 2006年04月28日
  • 02時43分
  • 編集
きらら系が苦手な私ですら「クロ」だけはスゲェと思います。おもしろさが圧倒的過ぎますよね。
きらら系が生み出した異端児にして最高傑作といったところでしょうか、この作品は。

#353: Re: きゆづきさとこ「棺担ぎのクロ。~懐中旅話~」1巻

  • ありす
  • (URL)
  • 2008年11月16日
  • 20時14分
  • 編集
友達の家で見せてもらって、初めて知りました。そのとき全部読みきれず、ずっと本屋を探しまわっていましたが、タイトルを忘れてしまっていました。見つかってよかったです。

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