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とりのなん子「とりぱん」1巻

とりのなん子「とりぱん」1巻

花に埋もれてみたいと思い

近づくほどに枝は遠のき 高みに空ばかりが透ける

ふりむけば また閉じてゆく 花の雲

あの中に埋もれられるのは 鳥ぐらいなものだ

(とりのなん子「とりぱん」1巻 p.14より)

講談社『モーニング』にて連載中の4コマ漫画。東北在住の作者が、作者の家の庭や近所にやって来る鳥たちの生活を描いた作品。この作品は第17回MANGA OPEN大賞受賞作品でもあり、受賞時に『モーニング』に掲載された話も単行本に収録されている。

大賞受賞時にも、私はこの作品が掲載された『モーニング』を買って読んでみた。そのときも「面白い」とは思ったけど、どこか煮え切らない感じがあった。だけどこうして単行本になってまとめて読むと、その面白さがビシビシと感じられる。

まず、鳥たちの描写がとにかく細かい。特に行動の描写の細かさ、そしてその表現には驚き。ヒヨドリたちのエサ争いの空中戦、必ずものかげに隠れてえさを食べるツグミの貧乏性、メジロがミカン汁をすする姿のつつましさなど、鳥たちの行動、そしてその存在が身近に感じられる。作者の観察力にはただただ驚かされるばかりだ。

そして鳥たちがこれまたかわいく描かれている。巨体のアオゲラは立派なダルマヒゲを持ち、メジロの目はいつもビックリしているかのようなパッチリさ。ヒヨドリはいつも青筋をたてて怒っていて、托卵されたモズはふてぶてしい顔をしている。見ればきっと、彼らの姿がとても愛らしく感じられるだろう。

この作品を支えているのは、作者の自然に対する憧れと、いわゆる「古きよき時代」へのノスタルジーだと思う。各話の最後が4コマではなく1ページ漫画になっていることがあるが、ここには作者の想いが強く込められている。その自然の描写と詩的な文章からは、鳥に対する作者の憧れと、ある種の懐かしさを感じずにはいられない。

鳥たちに笑ったかと思ったら、作者の言葉にしみじみとしてしまうこともある。これほど感情を動かされた4コマ漫画は久しぶりだった。

…と、長々と生意気なことを書いてみたけど、これは本当に素晴らしい作品です。読む前はちょっと疑っていた私なので、自信をもっておすすめします。

というわけで、素晴らしい日々さんのみんなで選ぶ4コマ漫画百選に登録します。みなさんもぜひご一読を。

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#54: とりぱん

  • 頭痛にケロヨン
  • 2007年04月13日
  • 11時36分
そういえばもう一つ、買ってる漫画がありました。ちょっと肩の力が抜ける、おいしいものが食べたくなる、逃亡したくなるそんな漫画です『とりぱん』(とりのなんこ作)(画像はクリックすると大きくなります→)自然とそこに住むイキモノたちの様子がなんとな~く描かれ ... 全文を読む

コメント

#199: はじめまして!

  • ケロヨン
  • (URL)
  • 2007年04月13日
  • 11時42分
  • 編集
TBさせていただきましたm(_ _)m
この漫画の軽いノリの中に挿入されている
強烈な風景と想いに私もグッと惹かれました!
もうすぐ3巻が発売になるようで楽しみにしてます♪
ではでは。

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