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芳文社『まんがタイムきららミラク』vol.2

発売から約一か月遅れでようやく読むとかどうなの俺……。前号からのブランクは約三か月。今号のキャッチコピーは前号の「もっと、自由に4コマを。」から変わって「4コマは豹変する。」に。

小波ちま「リリィ」
お話的には久美の姉・幸子とリリィの相互牽制。最後の一本で睨み合う幸子とリリィの緊張感がストーリー4コマ的だなあと思う。しかし、本作において真に注目すべきはストーリー性ではなく、女性キャラの身体性だろう。加えて本作について言えば、リリィが空を飛べるということが構図についても自由をもたらしている。7ページ左3・4コマ目のカットバックや9ページ2コマ目のロングショットはその最たる例だろう。幸子やリリィの全身をコマ内に収め身体的な存在感を出すことだけでなく、リリィの躍動的な動きを表現することにも成功していると言える。他のあらゆる4コマ誌と比較したミラクの特色はこのような点にあると言えよう。
眉毛「純粋欲求系リビどる」
陸上部中のしずくの姿をキッカケにリビドーを具現化させてしまうリヒト。本作は前述した女性キャラの身体性を直接的に体現した作品と言えよう。16ページから17ページにかけてレン、ルコ、リク、そして先の陸上部中のシズクと、それぞれが運動する様を躍動的かつエロティックに見せている点からもそれがよく伺える。今回はそれに加えて言葉でも攻める。「そういうコト考えてるとどんどんおっきくなっちゃうわよ」とか「マクライくんの……なんか濃いかも」とか。こちらもミラクの色にバッチリハマってる作品だよなあ。
タチ「桜Trick」
ベランダでの秘め事。自重しないガチ百合空間がヤバいとしか言いようがない。容赦なくチュッチュし合う二人とか「結婚してー」とか「私の方がえっちだよ」とか、割り込み得ない二人だけの空間ができてる。もうこのまま突き進んでくれって感じ。
teti「おきまりラブ」
前号では感想を書かなかったけどちゃんと読んでたよ。美少女アニメオタクのゆずると少女漫画趣味のみのる。二人はそれぞれの望むシチュエーションを交互に叶えるという条件付きでお付き合い中。メイドと自転車二人乗りの前号ではよく分からなかったけど、幼馴染一本で通した今回で分かった気がする。この作品は男子的想像力と女子的想像力の差異(の可笑しみ)を描こうとしているんだ、と。66ページの左と右の対比はその分かりやすい例だし、72ページ右に序盤から中盤では描かれてないみのるの少女漫画的妄想を持ってくる辺りにその意志が見え隠れしている。その意味では、この作品が少女漫画的な絵柄で、ゆずるがもっとイケメンだったら良かったのにと思わなくもない。楽園に鏡はいらない。
はりかも「夜森の国のソラニ」
お話的には第二話的なイントロ話。夜森の国のモブ住人たちの過去は、それはそれとして気になる。それはさておき、今回は濃厚なガンガン的構成にやられる一話だろう。P.81左→P.82右→同左が特にそう。ヒロインがヒーローの孤独を心配し、ヒロインのポエティックなモノローグに移り、そしてヒーローの過去がフラッシュバックする。もう王道過ぎるし俺はその王道が好きすぎる。絵柄やキャラ間の関係性だけでなく、作劇構成までガンガン的とか、俺はもうどうしたら。
name「前から二両目」
前号では感想を書かなかったけど以下略。女子フェチ女子の電車通学。徹頭徹尾フェチ目線。割烹着女子はハッキリ言って俺も好きです。特に袖口がすぼまったところとかね。さて、本作で面白いのは遠近感の表現だろう。知人の言葉を受け売りするなら「被写体深度」。コマ内の主でない被写体は、目を隠したり影をつけたりといった漫画的な手法により、主な被写体でないことが表現されるのが一般的だ(「リリィ」9ページ右2コマ目と比較すると分かりやすい)。しかし本作ではそのような表現はなされず、代わりに主でない被写体はピンボケして描かれている。おそらく本作はデジタル的に制作されており、遠近はレイヤ分けされ、主たる被写体が存在するレイヤ以外にピンボケエフェクトをかけているのだろう。漫画的手法からの解法とでも言うべきか。こういう自由もミラクは許容するのだなあ。
パイン「きしとおひめさま」
扉に「変転編」と書かれていてビビったけどvol.1にも「序章編」って書かれていたので落ち着いた。さて本編は大穴からまばゆい光が出てきてさあ大変……なのだけど、所々の4コマ目に所長やら誰やらのマヌケな姿が出てくる辺り、シリアスなのかギャグなのか分からなくてつらい。vol.1ではあんなにシリアスだったのにどういうことなの……。そしてラスト一本の鎧の騎士が超展開で笑う。この作品はどこへ向かおうとしてるんだろう。リリースされた時期的には神作品になりうるポジションにいるはずの作品だと思うのだけども。
CUTEG「スイート マジック シンドローム」
前号を読み終わった後に知人たちから言われて気づいたんですが、甘子さんの髪飾りは三色だんごなんですね。そんなこと言われたら黒髪があんこに見えてくるじゃないですか。ちなみにその知人からは、白黒でしか描かれていないプリンさんのベレー帽が茶色に見えるのはスゴイと言われました。さて今回はお菓子の国からプリンの姉と妹、クレームとショコラが登場。白くて(←俺には白に見える)ふわふわした髪で、雰囲気もどこかふわふわしたクレームさん。黒髪で暗い茶色(←俺には以下略)の洋服に身を包み、性格は甘くないショコラさん。擬人化脳の俺得すぎる新キャラたちにたぎらざるを得ない。もうこのまま擬人化的可愛さを追求してくれればそれで俺は満足です。

約三か月のブランクがあったけど、全体的にすんなり読めたので良かった。案外、設定って覚えてるもんですね。あと、上では感想を書いてないけど、vol.1で完全に振りきられたはずの「メランコリー」と「月曜日の空飛ぶオレンジ。」が読めてしまったことに驚いた。特にオレンジは過激なカメラワークがおとなしくなって読みやすくなっている辺り、軌道修正がよくできてるというか何というか。

で、vol.1から読んでる人間はいいとして、これ、vol.2から読もうとしたらちょっと辛いかもしれない。連載作品の柱に書かれてるキャラ紹介はありがたいけど、ゲスト作品はひとつも無いし、公式サイトに作品紹介は無いし、vol.1から読んでみたいと思ってもバックナンバーが買える仕組みが無い。しかも、制作側はそれを意図的にやっているようにさえ見えるのよね(でなければ掲載作品のタイトルくらいは公式サイトに載せるっしょ)。「作品の内容だけでなく、売り方も実験的なんだよ!」と言われればそうなのかもしれないけど。ともかく、これだけ俺好きな作品が載っているので、ぜひ生き残って欲しいなあと思うわけです。

次号vol.3は7月16日に発売。

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