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ひとクセあるお嬢様たちとのハチャメチャな日常――みなづき忍『ひみつの花園(1)』

みなづき忍『ひみつの花園(1)』

三園青葉くん(小五)は、両親が海外出張の間、姉・紅葉が住み込みで働くお嬢様学校の女子寮に住むことになる。そこで待っていたのは優雅な生活、あるいはお嬢様たちとのドキドキな生活……ではなく、お嬢様に対する夢を壊す「お嬢様」たちとの生活だった――。竹書房『まんがライフオリジナル』連載。

それぞれに個性的な「お嬢様」たちが面白可笑しい作品。ズボラでマイペースな紅葉、忍者のような万能SPがついている撫子、ボーイッシュでハイテンションな杏、高飛車でダイエット意識の高い菜々花、ミステリアスなジト目メガネの桜。彼女たちは個々にひとクセを持っており、また、若い女子パワーでもって自身の生活を謳歌する。そのハチャメチャぶりはコミカルで楽しい。分かりやすいのが通販のエピソードだろうか(「通販」という話自体も実に女子らしい)。使いもしないダイエットグッズを買う菜々花や、仕事の逃避に我慢できずにゲームを買う紅葉など、買ったものや買い方にそれぞれのキャラがよくあらわれているエピソードだ。

作者作品の魅力は、このブレないひとクセを持った女子にある。彼女たちはいわゆる「普通」から常にズレている。彼女たちはそのズレを自覚することはあっても、決してズレを直そうとはしない。作者の別作品「総天然色乙女組」に目を向ければ、天真爛漫、王子様、霊感(?)持ちのかしまし三人組が、それぞれのキャラに基づいたいかにもズレた言動を互いに指摘し合っている。ズレた言動は可笑しみを生み、その可笑しみはブレないキャラに支えられて絶えず続いていく。まさに〈日常〉を描くためのキャラづけとして最適化されていると言えるだろう。

(付け加えるなら、作者の女子キャラの「ひとクセ」の中でも、天真爛漫さは特筆すべきだろう。「総天然色乙女組」の朱音、「先生のたまご」のたまこ、「太陽くんの受難」の太陽妹がこれに相当する。悪意を無力化し、常識人を圧倒し、それでいてその幸せそうな姿に周囲が巻き込まれていく天真爛漫キャラは、作者作品における最大の武器である。しかし、本作ではこのキャラにピッタリ相当する女子は登場しない(一番近いのは杏だろうが)ため、言及はこの程度に抑えておく。)

そしてこの作品では、男子たる青葉にも言及せねばならない。極端な話、この作品は彼が不在でも成立しうる。なぜなら、彼からお嬢様たちに対する積極的な言動は、本作では見られないからだ。「総天然色乙女組」のように、あるいは単行本収録の番外編「シークレットガーデン」のように、女子だけでもこの作品は回せうるのだ。では、青葉は何のために存在しているのか。彼は女子たちのキャラを際立たせるために存在しているのだ。主人公(!)としてお嬢様の面々と暮らす彼はまた、常識人あるいは苦労人として彼女たちのパワーと仕打ちを一手に引き受け(突然の買い物につきあわされ、海水浴では荷物を持たされ、学校の視察の際には女装させられる)、それらにツッコミ続ける。青葉が、女子たちのパワーについていけない存在(=男子)として、また、女子たちの言動を一歩引いて観察する存在(=常識人)としてあるがゆえに、女子たちのキャラが引き立ち、作者作品の魅力がより引き出されているのだ。

青葉の存在は、掲載誌がライオリというファミリー誌であることにもよるだろう。いわゆる萌え系の雑誌であれば、青葉が不在でも、その種のリテラシを持った読者によってこの作品は受け入れられうるだろう。しかしファミリー誌の読者にそのようなリテラシは期待できない。そのため、青葉という常識人を読者の感情移入の対象として作品に登場させた。それが結果として作者作品の魅力をより引き出すことにつながっていることは、実に興味深い事実である。

ひとクセあるお嬢様たちとのハチャメチャな日常。作者は6月7日にも単行本『先生のたまご』(芳文社『まんがタイムオリジナル』連載作品)が刊行される。こちらはひとクセある先生たちの日常を描いた作品であり、作者作品の最大の魅力である天真爛漫な女性キャラがよくあらわれている作品である。作者に興味を持った方は、「ひみつの花園」ともども、手に取って欲しい作品である。

おとなり感想

”小学生の男の子”が”高校生のお嬢様方”に色々と振り回されるという感じが非常に上手く、面白く描かれている作品です。 絵柄もすっきりしていて読みやすいので、恐らく、多くの方に受ける作品であると思います。 お薦めです。

『ひみつの花園 1巻』の感想|まんが栄養素

世間知らずの天然お嬢様におバカな元気娘、乙女の秘密を教えてくれる子に、その存在自体が秘密たっぷりな子、多様な寮生に囲まれながらの生活は楽しいことだらけ、驚くことだらけ。変わり者だらけとはいえ皆それなりのお嬢様だから、やることなすこと豪快だし、特に、実家ネタがとても優雅。お嬢様キャラのいるコメディ作品ではここまでこの手のネタ連発はできないだろう。

今までに購入した漫画、ゲームのメモ ひみつの花園 1巻

お嬢様学校ですが、お嬢様あり、おてんばあり、天然あり、ロリありとバラエティ豊富です。まさにギャルゲーなんですよね。最初はこの境遇を嘆いていた主人公も、次第に慣れてきました。家庭訪問などもこなして、今ではすっかりなじんでいます。まぁ、体のいいオモチャなんですけどね。

よんこまたん(4コマ譚) ハーレムなんだけど「ひみつの花園」みなづき忍

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