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芳文社『コミックエール!』VOL.12

発売から1か月以上経ってやっと何か書くとかどんだけ。

今号で休刊。連載作品のうち「純真ミラクル100%」「さんぶんのいち。」は6月売りのフォワードから,「恋愛ラボ」塾編は今夏のタイスペから連載再開予定。

なんかうかつに色々書くと「『アワーズライト』も読んだことないくせに」とか言われかねないけど(事実読んだことがないけど),エールを振り返ってダラダラと書いてみる。グダグダすぎるので折りたたむ。以下,敬称略。

――

「男性向け少女漫画」っていうコンセプトは昔からありながら雑誌として商業的には成功しにくいのかなとか。いやそれなら『コミックハイ!』は割かし成功してるよねとか。いやアレだって一回休刊してるよねとか。でも新創刊後は4年以上生き残ってるし,アニメ化作品・Webコミックと元気だし。じゃあ休刊前後のコミハイって何が違うのかとかは休刊前のコミハイをあまり知らないのでちゃんとは語れないけど,休刊後のコミハイは,これも何度か言っていることだけど「体をネタに心をベタに」した作品が多いという印象がある。言いかえれば,肉体描写をエロく,心理描写を真面目に,というところ。前者の要素で読者を釣って,後者の要素で逃げられなくするという戦略とも見て取れないこともなくね? 例えば「こどものじかん」とか。最近ではエロ漫画出身の作家も増えてるし。あと受け売りだけど休刊後のコミハイのキャッチコピーは「Girlish comics for Boys 『and Girls』」なんだよね。男女とも読める少女漫画。単純に考えてもパイは2倍だよね。「妄想少女オタク系」辺りはその気が強いか。そうそう,コミハイにはBL作家がちょろっと混ざってるってのも本当は言及すべきなのだろうけど,全然語れることではないのでやめておく。

コミハイの話ばかりしてる気がしてきたのでエールに話を戻そう。創刊当時の編集部の談は今でも参照すべき資料だよね。ここには「ギャグ要素の強化、プチ萌え、“百合”っぽさ等」という言葉があるんだけど,この点はそこそこブレてはいなかったよなあとか。いやフィーリングでどうとでも取れる言葉なのでブレてないないように見えてしまうだけかもしれないけど。でも女の子ばかり登場したら百合的な解釈っていくらでもできるよねそれならどの作品に対しても「”百合”っぽさ」って成立しそうだよね。いやまあ読者がそのように勝手に解釈するっていう話なんでそろそろやめておく。噛みつきすぎだろ自分。

エールをコミハイと比較すると,前者は「ねっとり」,後者は「さらさら」というところか。コミハイ作品では性的な要素が明確に提示されているのに対して,エールではそうでもなかった。受け売り言葉で言えば,エール作品には「清潔感」があった。もうちょっと言うと,コミハイ作品は少女→女の変化に,エール作品は少女の少女性そのものに主眼が置かれていた。黒渕かしこ・結桐たかし・ろくこはその三大筆頭。黒渕は少女性に惹かれる少年をストレートに,結桐は惹かれ合う二人に内在する少女性をノスタルジックに,ろくこは不純物のない少女性をファンタジックに描いていたよなあ。黒渕・結桐を登用した点でエールは目を見張る雑誌だったと思う。ろくこは途中でフェードアウトしてしまったのが残念すぎる。ついでに,そんなエールでの「異端分子」を挙げるなら,小川ひだりとMINCE PIE辺りだったのかなあと。小川のキャラ絵は肉感たっぷりだったよなあとか,MINCEは少女と女のボーダーというテーマがコミハイ的だし女の子オンリーな世界は百合姫的だし。いや両方とも好きだけどさ。

エールがコミハイと決定的に異なったのは人材登用の口かなあ。エールでは東方系作家やコミティア系作家も目立っていた。前者は秋★枝・あらたとしひら,後者はシギサワカヤ・仙石寛子など。この辺は芳文社の十八番だよなあ。仙石を登用したその一点だけでこの雑誌には価値があったとか私的には思ったりするわけですが。でも,コミティア系と「男性向け少女漫画」が重なっていたのだから,「創作(少女)」ジャンルからもっと人材を登用して欲しかったなあ。ベタなところではハナイチコ・水玉すあま・東雲萌黄,フォワードに登用された三嶋くるみ・カザマアヤミ,最近キャラットで連載開始した琴久花央,かつてMAXにいた袴田めら,他社誌なら祥司はるか,などなど。うっわこれ完璧な布陣じゃねとか自分で書いてて思った。読みたかったなあ。読みたかったなあ。今更だけど。

――

吐き出すものはあらかた吐きだしたのでここまで。とにもかくにも,自分は好きだったなあ,この雑誌。またどこかで出会えませんかねえ。

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コメント

#394: Re: 芳文社『コミックエール!』VOL.12

  • niagara_fall
  • (URL)
  • 2009年07月02日
  • 13時53分
  • 編集
今月のフォワードを読んでて、「アレー」と思ったらエールからの移籍でしたね。自分も第1号しか読まなかったので何も語れませんが、コミハイとの比較はこの種の雑誌読者として深くうなずけました。

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