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大川マキナ『アリスのお茶会』/ガンガンWINGコミックス/スクウェア・エニックス

大川マキナ『アリスのお茶会』

スクウェア・エニックス『ガンガンWING』連載終了作品。ドラマの「リキュウ」に憧れて茶道を夢見る金髪の留学生・アリス。高校生になった今,彼女は茶道部の扉を叩くが――。

主な感想は読切掲載時連載終了時に書いたけど,単行本化を機にもう一度まとめよう。

本作をひとことで表すなら「茶道『少女4コマ漫画』」だ。そして本作の楽しみは,内面・外見ともに幼さを備えたアリスの幼さそのもの・夢見がちな言動・茶道へのあこがれと真摯さを「見守るように眺める」ことにある。例えば第一話のアリスを見てみよう。茶道部の扉の前ではリキュウを想いハートを浮かべ,歓迎会の野点では隣の「桜の木」に真面目に挨拶をし(しかも桜の木には顔がついている!),お茶碗を回す作法には茶道の「心のやりとり」を学ぶ。このアリスの姿を,例えば茶道の先達や彼女の親になったつもりで眺めれば,微笑ましさとある種の喜びが感じられるに違いない。

事実,作中にはそうした「見守る」視点がいくつも用意されている。茶道部の部長と副部長は,アリスに茶道の心得と作法,そして何より茶道を楽しむ気持ちを教えている。第一話で不作法さゆえに申し訳なさを感じたアリスに,部長は「心」こそ大事なのだと伝え,副部長もまた彼女に微笑みかける。部活動を通じて少しずつ作法を身につけて行くアリスの姿も確実にとらえ,彼女を褒め励まし,さらなる成長へと導いている。また,アリスの家族は,茶道の作法こそ分からないが,彼女が茶道を通じて得た喜びと成長に気づき,彼女の茶道への想いを強める役割を担っている。

この「見守る」視点こそが本作の良心であり,また,これによって本作のほのぼの・ふわふわとした空気が支えられている。もし,アリスの絶え間ない笑顔と言葉を「甘すぎる」と感じたなら,彼女から一歩引いてみるといいだろう。彼女をそれとなく,しかし温かく支える存在に気づいたとき,彼女の姿はそれまでとは違った形で生き生きと見えてくるはずである。

連載誌が休刊になってしまったのはが残念だが,私は今後も作者の活躍を楽しみにしている。次はその少女漫画的な感性を存分に発揮したラブコメ作品なども読んでみたいと思っている。「アリス~」には男キャラはほとんど登場しなかったが,同人作品『小夏と彼と夏祭り』『宝輔くんの夏』を読む限り,作者は魅力的な男子キャラを描き得るはずである。作者の他誌での登場を心待ちにしている。

おまけ

[2009年3月27日] 大川マキナ『アリスのお茶会』3冊

「あれ? アリ茶って書店フェアやってましたっけ?」「やってませんがそれが何か?」

おとなり感想

茶道をまったく知らなかった主人公のアリスが、ひとつひとつ茶道の作法を学んでいく様がまたいい。アリスの、茶道を一生懸命学ぼうとする初々しさ、瑞々しさが全面に出ています。時に笑える失敗を重ねつつも、かいがいしく奮闘する様子が実に微笑ましい。そして、そうして奮闘する合間にも、茶道独特の人を癒す空気を感じるシーンがまたいい。これぞ、侘び寂びの精神を目的とする茶道の真理(?)であり、かつこの作品のほのぼの癒し系の雰囲気とも完全にマッチしています。

たかひろ的研究館 アリスのお茶会

なんともほわほわでぽわぽわでらぶらぶであったかな作品ですね~。絵柄も話も 女の子たちもとにかく可愛い!キュート!ラブリー!なんでこれで1巻で終りなんだぁ~!(涙)。てっきり低年齢向け少女漫画雑誌に連載されてたのかと思ったけど違うんですね(笑)。

アリスのお茶会 | 百合のおもかげnext

茶道がお話の単なるアクセサリーではなく、大切なテーマのひとつとして扱われているところが面白かったです。トリビアに走るでも精神論をぶち上げるでもなく、門外漢でも思わず茶道をやってみたくなるような「茶道の良さ/楽しさ」をわかりやすく伝えてくれる作品だと思います。お作法の説明などのともすれば固くなりがちな話題を、アリスのリキュウ萌えがうまく和らげているところもいいなと思いました。

『アリスのお茶会』(大川マキナ、スクウェア・エニックス)感想 - みやきち日記

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