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はりかも『夜森の国のソラニ』が切り拓いた4コマ表現の極みを見よ - 芳文社『まんがタイムきららミラク』2013年12月号

はりかも『夜森の国のソラニ』

昼森を助けに、夜森とソラニは「扉」の向こうへと進む。暗い闇に包まれた世界に、昼森の目覚めによって夜明けが訪れ、世界を光が照らす。その表現がただただ見事(画像)。見開きで、中央の4コマ2本が取り払われて解放的に描かれる、朝日が昇る世界がダイナミックに美しい。そしてこの朝日というオブジェクトに対して、両脇の各4コマにおけるソラニや屑持、またその他のキャラたちの視線が向いていることは注目すべき点である。まさに彼/女らはこの朝日を「見て」いるのだ! 加えて、ソラニについては「……わ」「きれい……!」というフキダシが読者の視線を誘導している点も特筆しておきたい。かような技法で、作者は4コマとイラストを接続し、また読者を作品世界に没入させているのである。この2ページには作者が本作で切り拓いた4コマ表現が凝縮されていよう。(さらに言えば、この前後のページでコマ枠外の色が黒から白に変わっている点も、世界が光に満ちたことを表現していると言えよう。)

次号の最終回を前に、『ソラニ』が切り拓いた4コマ表現はついに極まった。4コマ表現の今を追う者は『ソラニ』を見よ!

かるは『ひみつのふたりぐらし』

二回連続ゲストの二回目。今回もスキンシップ。頭をなでたり、手をこちょこちょしたり、腕をもみもみしたり。うーん、イイ……。ひなたをうざがりながらもほぐされていく雪がイイ……。体もそうなんだけど心も少しずつひなたに開かれていく様がイイ……。これは連載で読みたい。連載化されたらひなたの弟くんも登場してほしい。

清瀬赤目『アンネッタの散歩道』

三回連続ゲストの三回目。お料理御一行。料理がおいしそうな漫画は良い漫画である(確信)。食材、食器、湯気など料理の細かい描写に現前感があって、食べたくなるという気持ちを起こさせてくれる。149ページ左1コマ目、葉っぱの上に乗ったキノコのスライスひとつひとつの形が微妙に違うところとか凝ってるなって思う。次号から新連載ヤッター!

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かるは『ひみつのふたりぐらし』は女子大生二人のスキンシップ過多なルームシェア? - 芳文社『まんがタイムきららミラク』2013年11月号

かるは『ひみつのふたりぐらし』

二回連続ゲストの一回目。医大生の雪と美大生のひなたがルームシェア。真面目だけど人見知りな雪とおふざけマイペースなひなたのキャラを、つかみで丁寧に見せるなあ。どちらも最初は相手のキャラに合わせようとしないところがいい。そして肩揉みから始まるマッサージスキンシップ。感じつつもマジ痛で涙目になる雪が健康的にエロい。第二話もこの路線を続けるのかな、どうなのかな。

清瀬赤目『アンネッタの散歩道』

三回連続ゲストの二回目。靴職人の妖精・ディックと出会ったメイヴとマリー。職人気質で靴さえ作っていれば幸せ、だけど作った靴を誰にも履いてもらえないことを寂しく思うディックが、メイヴの言葉に外の世界への期待を見出す様が丁寧に説得力をもって描かれている。説得力の根底にあるのは彼の靴に対する真摯な態度だろう。それは物語のレベルではもちろん、ひとつひとつ大きさも形も異なる彼の靴の数々や、彼の工房にぶら下がっている形の違うノミの一本一本など、ビジュアル面でも如実に示されている。このビジュアル面の強さがミラク作品らしい。これは今すぐにでも連載で読みたい。

清瀬赤目『アンネッタの散歩道』は好奇心旺盛な妖精が人間の友達の街を目指す物語 - 芳文社『まんがタイムきららミラク』2013年10月号

清瀬赤目『アンネッタの散歩道』

三回連続ゲストの一回目。外の世界に憧れる病弱な令嬢・アンネッタは、窓辺を訪れる鳥に友達への手紙を託す。その友達とは人間ではなく、小さな妖精・メイヴだった――。木々に囲まれた妖精たちの日常がヴィヴィッドに見えるのは、背景の木の葉が葉脈まで細かく描かれており、妖精目線から自然のスケールの大きさを感じさせるからだろうか。人間を忌避する妖精の集落の中で、人間とその世界に対する好奇心を見せるメイヴのキャラが生き生きと楽しい。彼女を「罰」として集落から追放した長老も、彼女の幼なじみ・モリーをついて行かせるなど、その意志の奥底に良心が見えて温かい。こういった前向きな空気により、アンネッタの街に向かうメイヴが手紙に乗せた言葉は希望に満ちたものとなり、今後の物語を否応なく期待させる。加えて、個人的には、手紙の言い回しの軽妙さも好きポイント。「聖パトリックの持つシャムロックの葉っぱの裏側でも!」って、なかなか出てくるフレーズじゃないよなあ(軽く調べてみた限りでは決まり切った言い回しでも無さそうだし)。これはすごく続きが読みたい。

タチ『桜Trick』

桜舞い散る卒業式。また来ました花びら目隠し(cf:第一話)。花びら目隠しのクロスショットはアニメっぽいですよね、いやいやこういう視界を静止画として切り取ることができるのはむしろ漫画らしいですよ、とかなんとか。加えて、今回は見開き2ページ16コマ使った教室ちゅっちゅもすごい。コマの流れをジグザグに追う快楽と、コマ群全体を俯瞰して眺める快楽が、この2ページには同居してる。言わば、思い出のアルバムを眺める心地良さに近い。目に見えて突飛な4コマ表現は見られなくても、この2ページは新しい4コマ表現かもしれない。

川井マコト『幸腹グラフィティ』

海辺での練習試合で海の家っぽい弁当。ホント、この作品は食べるシーンがすごい。上気した頬に滴る汗、そして髪の毛の一本一本まで見えるかような緻密な描写は、あたかもカメラがググッと顔に寄って撮影しているかのようだ。

はりかも『夜森の国のソラニ』

ついに明らかになったソラニの過去と本当の名前。「封切り」「上映中」と、まるで映画を見せるかのようにソラニの過去を映し出す夜市。その言葉は41ページから42ページへとページをめくる際に突如変わるコマ枠の装飾によって、読者にも強く実感されよう。思春期における不安定な死生観を綺麗で美しい表現で包み、その危うさを確固として表現する様は見事の一言である。

『桜Trick』紹介企画の正しさに唸る ― 芳文社『まんがタイムきららミラク』2013年9月号

『まんがタイムきららミラク』2013年9月号 p.4

表紙に『桜Trick』TVアニメ化の文字が躍る。夏コミではグッズも発売されるとのこと。

今号は巻頭の『桜Trick』紹介企画が面白い。作品の舞台・美里西高校内の各スポットで春香と優がどのように仲を進展させていったのかを、単行本収録話の4コマを利用して紹介している。丸角の四角形で引かれるコマの数々は、それだけで既にアニメのワンシーンを静止画として切り取ったようではないか! 〈テレビアニメ的想像力〉でもって描かれる本作の魅力を正しくあらわした紹介方法と言えよう。

『桜Trick』については、こういったテレビアニメを想起させるような作画手法と『ミラク』という雑誌の作り方、そしてアニメ化された際の表現手法の差異について、より深い分析が求められよう。同時に、テレビアニメ的な中に宿る漫画的手法の分析も忘れられてはならない。それらは「自由」な4コマを標榜するミラクが何から自由になろうとしたのかを理解することの手助けとなるだろう。

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