かしまし女子たちをかしましく描く来瀬ナオ氏がWebで2作品の新連載を持つと聞いて

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「来瀬ナオ」をご存じの方はいらっしゃるでしょうか。私が に「俺好き」を主張してきた新人の4コマ作家です。

デビュー作はYahoo!コミックのぴりからハニーデイズ。Sっ子「さより」,Mっ子「まなか」,ノーマルな「のぞみ」の学園生活4コマです。

私の大好物な作品要素のひとつに「かしましさ」があります。平たく言えば,何気ない話題でもキャーキャー盛り上がれる女子たちのあのエネルギーのことです。

この作品にもそんなかしましさがしっかりと詰まってます。まなかにちょっかいをかけるさより,大げさに反応するまなか。二人のキャッキャウフフする姿に,学生時代の教室で騒ぐ女子たちを思い出さずにいられません。描線のやわらかさと背景に散らばる花・星・ハートが,そんな女子たちのかしましさを加速させてくれます。

さて,その来瀬氏,「ぴりからハニーデイズ」掲載以来さっぱり音沙汰がなく,いつ再登場するのかと心待ちにしておりました。それがこの度,Webで2作品の新連載を持つと聞き,こりゃもう俺好きを主張する格好の機会じゃねえかということで取り上げたいと思います。

ひとつめは美少女ゲームメーカー「コットンソフト」サイト内連載4コマ「四暗刻」。6月11日更新の第83局に初登場し,今後も時々登場するようです。

コットンソフトの日記では,来瀬氏が以下のように紹介されています。

来瀬ナオさんという方ですが、今までの四コマ作家陣にはいなかった正統派(?)タイプなのかも。

今後は来瀬さんにも時々描いていただこうと思うので、みなさま、よろしくお願いしますー。

100%日記 2008年06月11日(水)21:36 ★パソコンの熱で蒸れる開発室@ウナトミー★

ふたつめはげっちゅブログ」での連載企画「ゆきしろとばらべに(仮)」。7月2日からげっちゅブログで始まった週替わり連載企画のひとつとして挙げられています。企画は4つあるので,4週に1回登場するみたいです。

げっちゅブログでは新作が以下のように紹介されています。

◆第4弾 漫画家・来瀬ナオ先生の4コママンガ 「ゆきしろとばらべに(仮)」

新人漫画家の来瀬ナオ先生が、ほのぼの美少女4コマ漫画でげっちゅブログに登場です。

グリム童話「ゆきしろとべにばら」から飛び出した2人の美少女が、基本まったりとオタク文化に触れていきます。

Getchu.com:げっちゅブログ:げっちゅブログ緊急告知!! 連載企画を明後日7月2日スタート! コラムやイラスト、4コマとお楽しみ満載でお送りいたします

どちらの連載もメインキャラが女の子の4コマなので「かしましく楽しい作品になるに違いない!」と勝手に期待しています(事実,四暗刻第83局は女の子たちのハイテンションさが楽しかったです)。

かしまし女子たちをかしましく描く来瀬氏。今後の活躍が楽しみすぎます。

茶道部4コマ・大川マキナ「アリスのお茶会」には期待せざるを得ない

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久しぶりにクリティカルヒットした作品に出会って興奮気味なので一気に記事にすることにした。

今回紹介する作品は,大川マキナ「アリスのお茶会」。第11回スクウェア・エニックスマンガ大賞ギャグ部門佳作受賞作として,『ガンガンWING』2008年2月号に掲載されている。千利休が大好きで,茶道に憧れる留学生・アリス。高校に入学して早速茶道部を覗くと,そこには畳と茶道具が。我慢できなくてつい茶せんを回していると,そこに部の人が現れて――,という感じの話だ。

スクウェア・エニックス『ガンガンWING』2008年2月号 p.517

この作品,まず何に惹かれるかと言えば,アリスの表情だ。例えば扉絵のアリス。丸顔でくりっと丸い目に赤い頬,儚さとふんわりさを兼ね備えた可愛い絵に,それだけでもう惹きこまれる。

話の方は,真面目な部長・美香,ちょっとがさつな副部長・朋子,小学3年生ながら名家の娘にして言葉遣いが古風な顧問の先生を加えて,初心者のアリスのためにお茶会を開くという流れに。これから始まるお茶会にドキドキしたり,慣れない作法のひとつひとつに戸惑ったり,初めて飲んだお茶が苦くて驚いたりといったアリスの様子が,実にコミカルな表情で描かれる。

スクウェア・エニックス『ガンガンWING』2008年2月号 p.529

テーマである茶道に対してはとても良心的。お茶が苦くて ”茶道に向いてないのかな…” とへこむアリスを ”わしも最初は苦かった” と諭す先生。お茶会の空気が好きで ”すごく楽しかった” と感想を述べれば ”楽しいのが一番”と勇気付けてくれる。まさにおばあちゃん的な立場の先生からは,作者の茶道に対するおおらかさと愛が感じられる。

今回はアリスメインの話だったが,再登場するなら先輩お二方との絡みを読みたい。特に茶道というイメージからはちょっと遠いキャラである朋子との絡みを。イメージと離れてるからこそ,彼女はきっとこの作品に元気な笑いをもたらしてくれると勝手に期待している。

おとなり感想

茶道をまったく知らなかった主人公のアリスが、ひとつひとつ茶道の作法を学んでいく様がまたいい。アリスの、茶道を一生懸命学ぼうとする初々しさ、瑞々しさが全面に出ています。時に笑える失敗を重ねつつも、かいがいしく奮闘する様子が実に微笑ましい。そして、そうして奮闘する合間にも、茶道独特の人を癒す空気を感じるシーンがまたいい。これぞ、侘び寂びの精神を目的とする茶道の真理(?)であり、かつこの作品のほのぼの癒し系の雰囲気とも完全にマッチしています。

アリスのお茶会 (たかひろ的研究館)

音楽4コマがちょっとしたブームになっている

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「音楽を題材とした漫画」と聞いて,あなたはどのような作品を思い浮かべるだろうか。

多くの人は,クラシックを題材にした二ノ宮知子「のだめカンタービレ」や,その先駆けであるとされるさそうあきら「神堂」,あるいはロックバンドを題材にしたハロルド作石「BECK」などを思い浮かべるのではないだろうか。

最近では「のだめカンタービレ」がブームだ。Yahoo!の特集ページでも,クラシック音楽の世界を知らない人にも、その魅力が伝わるような、楽曲の描写、コンサート風景、音大生同士のやり取りにいたるまで、丁寧に、時に笑いをもって描かれているとされ,漫画で音楽を描くことの可能性を十分に示した作品としてその存在を確かにしている。

さて,そんなブームに便乗してか,今年始めから最近にかけて,芳文社の4コマ誌に音楽を題材とした4コマ作品が登場してきている。学校の吹奏楽部や軽音楽部,あるいは音大を舞台にしたこれらの作品は,ストーリー漫画とはまた違った魅力を持っている。

今回はそれらの作品を紹介したいと思う。以下,初出順に作品を紹介し,最後に美術4コマと絡めて簡単にまとめる。

佐野妙氏は新聞連載小説の挿絵も描いていた

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佐野妙氏と言えば,今月発売の芳文社『まんがタイムファミリー』から姉妹4コマ「Smileすいーつ」の連載を開始し,来月発売の『まんがタイム』からも同作品の連載を控えている現在の4コマ界(の少なくとも自分と半径ワンクリック内の数名の方々)が注目する新人である。

その佐野氏,4コマだけでなく,新聞連載小説の挿絵も描いていた。

作品は,朝日小学生新聞に2007年1月初頭から3月末日にかけて連載されていた児童向けの小説,牧野節子「森のメロディー」だ。作者自身によるあらすじ紹介が以下にある。

自分なりにも紹介しよう。2人の小学生5年生,ボーイッシュで勝気な女の子・ミチと,お調子者の男子・ヨッシー。彼女らのクラスは「卒業生を送る会」の出し物で対立していた。ミチは歌と楽器,ヨッシーはお笑いと,それぞれ自分の好きなものがやりたいという。クラスの意見も半々に分かれ,多数決はいつも同数,出し物はなかなか決まらない。そんなある日,彼らのクラスに,ちょっと大人びて不思議な雰囲気を持った転校生の女子・うららがやってきた。彼女の意見で出し物が決まる。しかし,そこで彼女が出した提案は……,という話だ。

佐野氏の挿絵は,どのキャラクターも表情豊かで生き生きしている。対立する2人が対面する時の微妙な表情,好きなことに打ち込む2人の明るい表情,ヨッシーを気遣うミチの心配そうな表情……。

そう,佐野氏のキャラクターはとにかく表情が良い。これが作品の本筋と相まって,作品の雰囲気をより豊かにしている。

4コマ作品「Smileすいーつ」も同じだ。OLと高校生,二人の仲良し姉妹の日常は,仲良し笑顔,時々ケンカで怒り顔,もしくは恋に赤ら顔,まだ他にもあるが,そのどれもがキュートだ。

ここまで来ると雰囲気ではなく,ひとつの世界と言っていいかもしれない。佐野氏は作品を通じて,感情・表情豊かな世界を伝えようとしているように思う。そう考えると,以前に読み切り掲載された作品「森田さんは無口」は,どちらかといえば表情少ないキャラクターを描いているという,表面上は真逆の作品ということで面白いと思う。

近くの図書館に朝日小学生新聞が所蔵されていたら,本編・挿絵共々,是非見て欲しい作品だ。もちろん,「Smileすいーつ」もオススメなので読んでみて欲しい。

小笠原朋子『ウワサのふたり(3)』 読者プレゼント小冊子『ウワサのふたり 3.1』

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小冊子『ウワサのふたり 3.1』

つい先日,竹書房から小笠原朋子ウワサのふたり(3)』の読者プレゼント小冊子『ウワサのふたり 3.1』が到着。

右がその表紙写真。主役の父娘,誠と一花の姿。見た瞬間「これ何て同人誌?」と思うような装飾だけど,ちゃんと出版社が作ってる……はず。

小冊子には,単行本未収録の4話20ページに加え,描き下ろしとして登場キャラたちの3年後の後日談8ページを収録。単行本3巻には書かれていたDXゲストは,残念ながら実際にはおらず。

今作を読むのは久しぶりだけど,やっぱりいい作品だったなあということを再確認。ラブコメ4コマの女王は,家族でも恋人でも,生き生きとした男女のさまを見せてくれる。

折角の機会なので今作を紹介してみる

売れっ子アイドル・弓削誠のもとに,ある日突然,彼の娘と名乗る少女が現れる。少女の名は一花。誠の高校時代の恋人・佐倉千花の娘だと言う。千花も高校時代はアイドルだったが,一花を身ごもった後,芸能界を引退し,失踪していた。そんな母を病気で亡くした一花は,父である誠と一緒に住むと言い出すが……,という話。

一緒に暮らし始めるも,初めはよそよそしい二人。しかし次第に,娘は父を父として,父は娘を娘として認めていく。芸能人ゆえの度重なるトラブルにも,周囲の人たちに助けられ乗り越えていく。そして最後には,二人は名実ともに本当の父娘として幸せな結末を迎える。

背後にこのようなシリアスなストーリーを置きつつ,しかし今作は軽快なコメディ。噂話好きの隣人のおばさんとその息子,誠の事務所の人々,千花とうりふたつな一花の学校の先生などを巻き込み,ホームコメディ的な日常が描かれる。特に父娘を含めた男女キャラ同士の掛け合いのおかしさは見逃せない。

個人的には,今作は小笠原氏の作品の中でも一,二を争うドラマチックな作品だと思っている。他にも著作はあるが,小笠原氏に興味を持たれた方は,まず今作から読んでみて欲しいと思う。

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読書の秋にちょっと手にとって読んでみたい4コマ漫画10冊

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特に海藍,むんこ,きゆづきさとこ作品を読んで「他の4コマも読んでみたい!」と思っている方々へ。

前にも書いた気がする4コマへの入り口(試しにこれを読んでね的作品)を考えてみるとか、拡材にしても新規のお客様をつかむためのものにするとか。

dominoの編集後記 - 仮想:コミック売り場における4コマまんが

最近では上で挙げた作者の作品のように,4コマ作品でも大きな話題になる作品がありますが,それ以外の作品をほとんど知らないという方は多いのではないでしょうか。

「せっかくの読書の秋,この機会に新しい4コマを読んでみよう!でもどんな作品があるのか,どんな作品が面白いのか分からない……」

そこで誠に勝手ながら,すいーとポテトが個人的に好きで,しかも多くの人が笑って楽しめるであろうオーソドックスな作品を10作品ピックアップしてみました。選考基準は以下の通りです。

  • 4コマ誌を多く出版している芳文社竹書房双葉社の三社の作品に限定
  • すいーとポテト自身が読んだことがあり,自身が真におすすめできる作品
  • 超有名所と思われる作品は除外
  • 一作家一作品

項目一,本来なら全ての出版社の作品から選びたいところですが,dominoさんの言う4コマの閉鎖性というのを考慮し,こんな作品もあるんだということを知ってもらうという意味も込めて,あえてこの三社に限定しました。

以下がその10作品です。順番には特に意味はありません。以前に私が感想を書いた作品については,そちらへのリンクも用意しました。これらの作品が入り口となり,4コマにさらに興味を持っていただければ幸いです。

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